浮遊する集落　２番地

タミヤのアストンマーティンDBSはそこそこ高級な1/24モデルで、標準でエッチングパーツとインレットシールがついてきます。

エッチングパーツは、薄い金属製のパーツ。
たぶんフォトエッチングとかいう特殊な工作法を使って、プラスチックの射出成型では細かすぎる部分に置き換えて使うもの。例えばメッシュとか。

インレットシールってのは初めて知ったんだけど、多分金属かメッキかどちらかのシール。

どちらも高価なので、普通は別売だったり他社製のもので置き換えたり。
インレットシールはさすがに別売はないか……


ともかくそういうものがあるのです。

エッチングパーツはともかく、問題はインレットシール。
1.5mmの正方形の中に金属光沢のある文字を表現したりとなかなか精巧。
しかしパーツへの接着は「上からこすりつけて圧着」……まぁシールっていうくらいだし。

ただ面積が極小なので、水転写デカールの小さい版みたく剥がれて紛失……となるのが怖い。
それを含めて精巧なものは、それがないときのこと大抵考慮しないのよね……


デカールは上からクリア塗料を塗って保護膜代わりにするという手法があるけど、それをインレットシールにも試してみることにしました。










実験台。
ボンネットの中に収まる、エンジンカバーです。
白い部分にある「ASTON MARTIN」と「6.0 V12」の文字がインレットシール。

……なんというかすごい。
実に映える。











上から。
これはフラッシュ焚いて撮ってるんですが、真上から撮るとフラッシュ光の反射で文字が見えませんでした。

ちなみに、説明書の指示色はつや消し白ですが、つや消しとつやありの表面形状の違いにより（デカールは）後者の方が貼りやすいということで、つやあり白です。黒い部分は、指示色つや消し黒を、塗り分けの関係で半光沢黒に置き換えてあります。
すごく小さいですがデカールも１つ貼られているので、水性クリアートップコートを使いました。











塗り分け後、マスキングを剥がした状態。
ここまで全てフラッシュ焚いて撮影していますが、フラッシュで強制的に発色を良くするとなかなか違いが分かりませんね……
とりあえず黒い部分の色合いが変わっていることは分かっていただけるかと。











フラッシュ使わずに上から。
実際の色調は、こんな感じに落ち着きました。
クリアー塗る前のギラギラ感が消えて黒っぽくなり、光が反射するときだけ銀色に。
うーん……こうしてパーツ単体で見るとギラギラも捨てがたくはある。
まぁどうせボンネットの陰になる部分ですが。
字がいつの間にか剥がれて紛失することを考えれば全然我慢できるレベル。



それはそうとして……

ここからはちょっとした実験。

上のパーツの黒い部分は、つや消し黒を作るために半光沢黒→つや消しクリアーで重ね塗り。
じゃ本来のつや消し黒はどんな色なのか。

つや消し黒で大部分を塗るパーツがあったので塗ってみました。











細いのがつや消し黒のみ。
人によっては、この写真ではほぼ同じに見えるかもしれませんね……
肉眼でちゃんとした明かりの下だと、はっきりと違いが見て取れました。

つや消しクリアー重ね塗りの方は、つや消し黒よりもつや……いわゆるテカりが残っています。
というか、後者でテカりが一切見られません。それを鑑みると、前者のつや消し具合は万全ではないのかもしれませんね。

実車では全く違う素材で作られており写真でもそれがはっきり分かっていたので、それをどうやって表現するかずっと悩んでいたのですが……
なんか労せずに違う質感になりました。





アストンマーティンはボディの作業中。
傷を消したり穴を埋めたり、その最中に新たな傷をつけてしまったりしています。
ほとんど進んでいないので見せるに値しません。というか写真もあまり撮っていません。

あと内装。
内装色が全然決まりません。
指示色だと灰色過ぎてなんか嫌だったので調色＋塗り分けをする予定でしたが……
その調色の段階から前に進みません。

あーうー